ダイの大冒険(2020)の26話が放送された。ついに3クール目に突入だ。今回はエピソードとしては竜騎衆とバランの出撃から、ポップが嘘をついて一人で食い止めに出撃し、ガルダンディーに追い詰められるもヒュンケルが助けに現れるところまでが描かれた。
今回思ったのは、オープニングのアニメーションで、曲は同じながら、カットが新しくなっていたこと。その中には、今後の登場キャラクターたちが惜しげもなく登場していた(笑)。ザムザ、親衛騎団と超魔ハドラー、ノヴァ&フローラ&ロン・ベルク。そしていまいち誰か分からなかったのが、目が怪しく光るキャラクターである。え、これ本当に誰?
あとはポップのメドローアのカットがすでに入っていた(笑)。いやぁ、これはかっこいい。ついにアニメでメドローアが見られる日が来るとは。
そして、バランとダイが背中合わせに立つ親子竜出撃シーンもカットで入っている。
なんか、今後のいいシーンが相当入ってしまっているが、まあ原作読者は全員知っている話だから何の問題もないのだろう。これが完結後にアニメを作る良さなのかもしれない。
さて本編では、気づいた原作読者多数だと思うが、冒頭のガルダンディーの残虐シーン(ルードに乗って人間の町を攻撃して焼き払う)が完全カットであった。尺の都合でも、土曜朝の放送時間による残酷描写規制的な都合でも、やむを得ないところか。
あと、テラン王がかっこいいおじさんすぎてびっくりした。原作だともっと弱々しい高齢の王という感じだったのだが…。バダックもだし、パプニカの船長もそうだが、漫画でのあんまり冴えない感じだったおじさんだったアニメだとだいたいなんかかっこいいミドル風になっている傾向はこれまでに確認していたが、テラン王でその流れのピークを迎えた感ある。これぞ、シン・テラン王。
あとこの新テラン王、なんとなくラスト・オブ・アスのジョエルに似てるなぁ…。
テラン王、ところで、言うことがめちゃめちゃ鋭い。そして原作以上に竜の騎士のことに詳しい。記憶消去について思念波という自説を展開しているし…。一方で、レオナに対して自らの治世・施策を振り返る発言については完全カットされていた。
このセリフ、老齢の平和を愛する王が、若き姫を前に、自らの施策が妥当だったのかを省みるという味のあるシーンで個人的に結構好きなのだが、アニメ化すると分かりづらい上になんか冗長になるという判断で演出上カットになったのかもしれない。
あとは城の地下牢でレオナが、ポップが去ることへの怒りと悲しみをあらわにするシーン。ここの音楽が非常に沁みる。尺八のような音色に聞こえる。やるせないレオナの心情を見事にとらえているようで、林ゆうきさんの音楽とそれを使った演出が光るシーンであった。
話は後半に行き、ポップがスカイドラゴンのルードにベギラマを放ったシーン。そのあとで吹っ飛ぶルードが、もはや割れた風船かなんかにしか見えない。原作マンガを見ると、目ン玉が吹っ飛んでいて、たしかに若干グロいといえばグロいので、これも低年齢視聴者向けの演出変更と見て間違いはないのだが、とはいえなんかもうこれは漫画にしか見えない…。いや漫画なんだけど!
あとはエンディングテーマが新しくなっていた。XIIXの「アカシ」。ダイの大冒険のために書き下ろされた曲だそうだが、歌詞をまだちゃんと見ていないのでどのあたりがそうなのかはまだわかっていない。そして1番だけではなくてせっかくならフルで聞いてみたいところだけど。
そういえば、次回予告のなかで、完全にもうガルダンディーとボラホーンが倒されることが既定路線として語られていた…。いやまあ、既定路線なんですけど、とはいえやはりこの2人の扱いのショボさは、なんともいえない。やっぱりバランの人材採用能力は大したことないのではと思えてならない。
Podcastで、竜騎衆じたいが割と最近編成した傭兵集団みたいなものでは?という話をしたが、実際そうだと思う。忠誠心も低いし、そもそもボラホーンに至っては身内のラーハルトに最後魔槍投げつけられて殺される時点で、チーム内での価値観統一ができていないことが明らかである。ラーハルト以外はほぼお飾りというほかない。そんな連中を過大評価してビビっているハドラーは、やはり情報戦も弱いし、指揮官として無能ぶりを見せてるなぁと思う次第である。これが後で作中一番熱いキャラになるといっても過言ではないので、我々は見事にダイマジックに乗せられて楽しんでいるのだ。