ダイの大冒険(2020)第51話が放送された。チウを救ったバランの気配に気づき、ヒュンケルがバランと決闘をして、結果的にバランが戦線に加わるところまでが描かれた。

今回はオープニングとエンディングが新しくなった。まずオープニング。えーと、こっから先のネタバレの宝庫なんたが、いいのかこれ!いいのかこれ!まあいいから作られてるのだと思うけど(笑)。カイザーフェニックス、ミナカトール、親衛騎団最後の戦いの組み合わせ、双竜紋とドルオーラ、そしてダイの竜魔人化。なんか壮大にモリモリであった。原作読者向けの大サービスだとしか思えない。いや、いいんだけど。

本編ではハドラーの寿命の短さと、ヒムの涙という名シーンが描かれた。それまで長寿命でダラダラ生きていたハドラーが命を投げうつ改造により、短命化してしまう。これは、後に明らかになるように、悠久の命を持つバーンとも、短い命だからこそそれを燃やして生きるポップたち人間とも、また異なる思想があるといえよう。わざわざ長寿命を捨ててまで一瞬に生きる。それが結果的には後にヒムに宿るとも言えるわけだ。
しかしこの時点でのヒムが涙を見せるのは原作でもそうたったが興味深い。この時点ではまだ彼は禁呪法生命体でしかない。いったいどんな原理で彼は涙を流したのか。これは大いなる謎である。

そしてバランとヒュンケル、クロコダインの対峙。これはバランの気配をヒュンケルがさっちするところから始まる。つまり完全に消しきれなかったバランの気配をヒュンケルは察知できた。これはのちの無刀陣にもつながっていると思うと見事な流れである。完全に気配を消しきれないバランと、さざなみ一つない水面のように闘気をゼロにできたヒュンケル。

ところで、このあとクロコダインとヒュンケルがバランにぶん殴られるシーンで驚くべきことに気づいてしまった。Prime Videoだと8:36あたりでバランが真魔剛竜剣を落としてからヒュンケルを殴るのだが、そのあとのシーン、8:51あたりでバランの背中にしっかり剣がくっついてる。そしてそのあとのシーンも。ん?とおもって何回か見直したが、どう見てもなんかおかしい。ヒュンケルを殴ったあとで超スピードで剣を拾って肩にまた背負ったのか?それとも真魔剛竜剣は、ロン・ベルク作の武器のように自力で飛べるのか?
ちなみに原作では、バランは、ヒュンケルたちと会話を一つ、終えてから剣を拾って背中に装着しなおしている。なるほどこの流れならおかしくはない。
うーん、現在ある情報から判断する範疇では、アニメ制作陣が、なんらかの理由でシーンの描き方をミスったような気がするのだが…。
しかしこれほどガチな制作陣(信頼厚い)が、こんな単純なミスを見逃すのか?という疑問もちょっとある。はてさて。
ブルーレイだと修正されている、ということはありうるのだろうか?

ただ原作を読んでいて別の疑問も湧いてしまった。バランは、剣の鞘をどうやって背中に装着しているのか?それをつけるのにぴったりな金具はバランの背中の絵には見当たらなかった…。マグネットかなんかでついてるのか?それとも魔法力?目に見えないひも?謎である…。

話は飛ぶが、バランとヒュンケルの決闘にアルビナスが割り込んできて、バランは、「共にやられていただろう」というのだが、ここは昔から疑問であった。というのは、初出時のノヴァ程度も倒せない、どころかまともにくらった彼は後に自力で復帰してマヒャドを放ち剣技を振るっているのだが、そんな技(呪文)で、いかに虚をついたとはいえバランを倒せるのか?しかもヒュンケルに至っては、鎧の魔槍を着ているので呪文は通じないはずなのだが…。ニードルサウザンドでこの歴戦の二人を倒せると思ったアルビナスの見込み違いがひどいし、それでやられると思ってしまったバランの見込み違いもひどい。うーん、まあテンションが昂ぶっていて冷静な戦力分析ができていなかったということにしておこうと思う(笑)。

そして新エンディング。これはダイが私服?で弱気な雰囲気が漂っているところからすると、おそらくは一度バーンに破れたあと、再起するまでの間の落ち込み期、を描いているのではないかと思った。
ゴメちゃんが健在でいることから、バーン打倒後でないことは明らかだ。
ただ一度目の敗戦のあとだとすると、バランが健在なのが謎にはなってくる。このバランは生きているというわけではなく、ダイの精神世界の中のバランなのだろうか?
そして、聖母竜らしきドラゴンが2頭飛んでいる!これが最大の謎である。聖母竜って2頭いたの?原作を読む限りでは1頭だけだと思っていたのだが。この解釈は…ヘルプ求む!


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